2015年11月10日火曜日

久々P3Pリョナスクショ













ハム子の新作できた―よ


↑今回ハム子と一緒にリョナられる、大橋舞子の画像。

↓本編

象徴化―
影時間において、ペルソナ適性の無い一般人は黒い棺の姿に変わる。それが象徴化。
そして、影時間が終われば何事もなかったかのように元の姿に戻り、影時間を体験すること無く終わる。
だがそれは戦う術を持たぬ者にとって、闇に蠢く者共から身を守るための手段でもある。

だが時として、その救いを得られぬ者も居る。
シャドウは救済からあぶれた者の精神を喰らい、生き延びているのだ…。

――――――――――――――――――――――――――――――――

僅かな電灯だけが頼りの、薄暗い路地。
時間は既に深夜0時前を回っており、塀の向こうにある家々からも光は消えている。

「………」

その中を進む、小さな人影。
まだ齢10にも満たない少女、大橋舞子は無言で夜の街を歩いていた。
ピンクのヘアゴムで作られた2つのシニョン、ピンクの生地に虹の模様がプリントされたTシャツ、
デニム生地の小さなミニスカートに上着、小さな白いソックスに靴、そして背には赤いランドセル。
手には、家庭科の授業で作った小さな手提げ袋。
彼女の姿は、どこにでも居る小学生の女の子そのものだった。

彼女は、虐待などで家を追い出された訳ではない。自発的な家出である。
自分を無視して夫婦喧嘩をする両親に疲れ果て、家出を企てたのである。
両親に見つからないよう、敢えて人気の少ない道を選び、できるだけ遠いところへ逃げようとしていた。

(もう、あるけない………)

だが、舞子の体力と精神は既に限界を迎えようとしていた。
硬いコンクリートの地面を延々と歩いたせいで足は限界を迎え、
人気も無く暗い道を歩くという不安は、幼い彼女の精神を酷く不安定にさせていた。
唯一の支えだった手提げ袋一杯のお菓子も、既に食べ尽くし今は袋しか残っていない。

(おうち……かえりたいよう……!)

あれだけ嫌になっていた自宅での光景が、今では愛おしく感じられる。
罵声を浴びせ合う両親、しかし彼女の身体は温かい布団に守られていて。
何より、その空間には『人』が居た。頼るもの、縋るもの無い辛さを、幼い彼女は痛感する。

「ひっく……ひぐっ……」

とうとう、舞子は塀にもたれかかるように座り込み、泣きじゃくり始めた。
僅かな明かりである電灯が、心身ともに追い詰められた哀れな姿を照らしだす。
普段は優しかった父母の顔を思い出しながら、上着の袖を涙で濡らす。
孤独感から来る悲しみは、抑えようのない涙として溢れ出て止まることは無く。

「ひっく……ぐすっ……」

5分程経った頃だろうか。ひとしきり泣いた舞子は腫れ上がった瞳で手元の腕時計を見る。
女児向けのキャラクターのプリントをバックに、針は23時59分を指していた。

その時、右方から乾いた足音が聞こえてくるのを舞子は聞き逃さなかった。

「!!」

見ると、暗がりの中にスーツを着た若い男性が歩いているのが見える。
革靴の立てる乾いた音が、次第に舞子の方へ近付いてくる。

(あ、あのひとなら、たすけてくれるかも……!!)

近づいてきた男性の姿が徐々に明らかになってくる。
疲れた顔をしているが、顔つきは精悍で、真面目そうな雰囲気。
知らない人について行ってはいけません、と学校では教えられたが、舞子は彼なら大丈夫だと判断した。
舞子は立ち上がり、男性の方へ身体を向ける。

「ん……!?」

疲労の色が濃かった男性の顔が、見る見るうちに驚いたような顔になる。
子犬のような瞳で男性を見つめる舞子、君、どうしたの?と声を上げる男性。

その時、舞子の悲劇の幕が上がった。

「え……」

一瞬の出来事だった。
唯一の明かりだった電灯は消え、周囲が深緑の暗闇に包まれる。
男性は黒く大きな棺桶へと姿を変え、道路には所々鮮血を撒き散らしたかのように赤く塗られる。

『象徴化』という救いを得られずに、舞子は一人、影時間に落とされていた。

「あ、あぁ……」

周囲の変化を受け入れられず、舞子は膝を折られるように地面に座り込んだ。
膝に硬い衝撃が地面から伝わるが、舞子はそれを痛がる余裕も無かった。
そして、呆然としながら目の前にできた棺桶を見上げる。

かんおけ
たしか、しんだ人がいれられるやつだっけ

舞子はボンヤリとそのことを思い出していた。

じゃあ、あのおじさんはしんじゃったの?
まいこは、どうしていきてるの?

少女の頭は段々と混乱してくる。
やがて目の前のものを『死』の象徴とみなした舞子は、それから目を背けるように道路の端に目を見やる。
だが、そこに映っていたものは、もっと残酷なものだった。

「ひぃぃぃぃぃぃ!?」

そこにあったのは、鮮血を思わせる大量の赤い水たまり。

ち、ち、ち、ち!!!!!
ちが、いっぱい!!!!!!

本当に血かどうかは定かではないその水たまり。
だが、注射も、血を見るのも苦手な子供の舞子が恐怖するには十分なものだった。

「ひ、ひぃ、ひぃぃぃぃぃぃ!?!?!?!?!?」

それから舞子は、ランドセルにもたれかかるように尻餅をつき、
身体を震わせながら後ずさりをする。
脚を開くのはみっともなくていけません、と以前母親に注意されたことを思い出す余裕は無かった。

「ひぃ、いっ、あぁ……」

辺りに散りばめられた『死』の象徴、誰も居ないという絶望―
幼い舞子の心は、『恐怖』の許容量を超えていた。

「あぁ………」

舞子の意識も、闇の中へと落ちていく―


――――――――――――――――――――――――――――――――

「うぅ……」

舞子が再び目を覚ましたのは、それから30分程経った後だった。
薄く目を開けると、目の前には相変わらず血溜まりのような赤が広がり、
棺桶と化した男性もそのままだった。

(もう、やだっ……!!)

舞子は、現実から目を背けるように強く瞳を閉じた。
さっきのは夢で、きっとこれはただの夢の続きだ、そう思い込みながら。

だが舞子はこの後、影時間に落ちたものが体験する
真の恐怖を知ることになる。


グジュルルルルル………


「!?」

聞いたこともない、重苦しい呻き声。
舞子は驚いて目を開ける。
そして、声の聞こえた右方に目をやると、そこには恐ろしい光景。

「ひっ!?」

男性の棺桶から黒い塊のようなものが、蓋からはみ出るように3つ、ビチャリと音を立てながら地面に落ちる。
異形で、汚らしいそれを見た舞子は戦慄する。

そして―

ズボォ!!

そのうちの2つから、紫色の仮面と黒い腕が生える。
影時間の怪物―シャドウが舞子の前に姿を表したのだ。

(ば、ばけもの……!!)

舞子はそれが何なのか理解できなかったが、危険な生物であることは容易に察知できた。
二匹のシャドウは、ゆっくりと這いずるように舞子に迫る。

「い、いやぁ、あっ」

舞子は必死でお尻を引きずりながら後ずさるが、そのような動きで逃げられるわけもなく、
シャドウは徐々に距離を詰めてくる。

「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

舞子は身体を捻り、なんとか膝をついて立ち上がり駆け出した。
何度か足がもつれて転びそうになるが、必死で踏ん張り、疲れていたことも忘れて一心不乱に走る。

だが、舞子の逃走劇は僅か数秒で幕を閉じた。

「ぎゃう!?」

突然、舞子の全身に痺れるような痛みが走る。
舞子はバランスを崩し、半回転しながら仰向けに倒れこんだ。

「あ、あうぅ、うぅ」

シャドウが弱い電撃魔法を放ち、舞子の身に浴びせたのだ。
舞子は再び立ち上がらろうとするも、手足がピクピクと痙攣している状態で、まともに力を入れる事ができない。
ランドセルのおかげで頭を打たなかったのは幸いだったが、シャドウに捕らえられるのは時間の問題だった。

やがて舞子の小さな足を、なにか冷たくて柔らかい物が当たる感触が包み込む。

「ひ、い、いやぁ………!!!」

一体のシャドウが身体を大きくうねらせ、舞子の全身をその黒く不浄な身体で覆い尽くそうとしていた。

もうだめ
たすけて
たすけて

舞子は死を覚悟し、瞳を閉じ、頭の中で何度も「たすけて」という言葉を響かせた。

その時。

「ペルソナッ!!!」

聞き覚えのあるような声。

エメラルドグリーンの光が、舞子の前で風のようにうねる。
驚いた舞子は両腕を組んで顔を覆う。

特に痛みは無い。
恐る恐る腕の構えを解き、視界を開く。
自分に覆いかぶさらんとしていた怪物は、赤黒い霧を上げながら消滅していた。

そして、シャドウの死骸が消えたその先には。

「お、おねぇちゃん……!!」

風にはためく、アップ気味に結われた明るいブラウンの髪。
暗闇の中でも輝く大きな真紅の瞳。
綺麗な身体に映える水着型の鎧。
肢体を覆う純白の長手袋とロングブーツ。
手には薙刀と、銀色の銃。

おねぇちゃんがたすけにきてくれた!

特別課外活動部リーダー・黒鷺朱美…舞子にとっての『おねぇちゃん』が、そこにいた。
普段、両親に代わって公園で遊んでくれる時とはまるで別人のような姿だが、
逆に今は、それが頼もしく見えた。

「舞子ちゃん、今助けるからね!!」

その言葉に舞子はハッとする。もう一体のシャドウが舞子の傍まで近寄っていたのだ。
未だに体の痺れが残る彼女の身体では、立ち上がることもままならず為す術もない。

「や、やぁっ……」
「させない!!!」

朱美は舞子の方へと駆け、シャドウの方へ詰め寄る。
シャドウは朱美が武器を振り下ろす前に彼女に気付いたが―遅すぎた。

「やぁっ! はいっ!」

一太刀、また一太刀と薙刀の一撃がシャドウに加えられる。
シャドウはなんとか原型を保っていたが、最早虫の息であることは舞子の目から見ても明らかだった。

「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!!」

そして、朱美は身体を回転させながら跳躍し、その勢いを利用して薙刀を振り下ろした。
勢いを増した薙刀は、シャドウの身体を真っ二つに寸断する。
くぐもった声を上げながら、シャドウは赤黒い霧を上げて消滅した。

「お、おねぇちゃん……」

朱美は息をつくと、舞子の方を振り返る。

「大丈夫? ケガはない?」
「お、おねぇちゃん……うわぁぁぁぁぁぁぁん!!!」

安堵、喜々、様々な感情が綯い交ぜとなり涙として溢れ出る。
朱美は薙刀を置いて跪き、舞子を胸に抱いた。
舞子の鼻は汗の混じった、だがどこか良い匂いを感じ取る。

「うっ、えぐっ、うわぁぁぁ………」
「怖かったね。もう大丈夫だから。」

朱美は舞子が落ち着くまで、何度も彼女の頭を優しく撫でた。
舞子はその感触を何度も噛み締めた。。
白い手袋を着けた朱美の手は、いつもの手と違いすべすべしていて、どこか心地良い。

その後、落ち着いた舞子はもう大丈夫だよ、とばかりに朱美の顔を見上げてはにかんだ。
お互いに立ち上がり、まじまじと見つめ合う。

そして、舞子は先程からずっと気になっていたことを尋ねた。

「おねぇちゃん、どうしてそんなかっこしてるの?」
「うっ、えっと、それは……」

朱美は答えに詰まる。やむを得ぬ事情があるとはいえ、特別課外活動部の部外者である彼女にシャドウと戦う所を見せるのはあまり好ましくないことであった。
また、自らの格好が戦いのためという大義名分なものであったとしても、いささか破廉恥すぎることも自覚していた。
自分より6つ以上は年下の子供の前で太ももや尻肉、肩や胸を大きく露出した衣装を着ているのだから。

「いいよ、こたえにくいなら。みんなにはないしょね!」

舞子はニッコリ笑ってそう言った。家庭環境のせいか、彼女は少しませたところもある。

「それに…かっこよかった、よ」
「…あ、ありが、とう」

舞子も朱美も、少し照れながら言った。
舞子の言葉は、お世辞ではなかった。女性として魅力的な部分を惜しげも無く出した格好で、美しく舞う朱美の姿を。
それを、一生忘れない思い出として刻みこむことを舞子は決めていた。

「……ふふっ、おねぇちゃん強いでしょ?」
「うん! ぜんぜんしらなかっ……た……」
「?」

だがその憧れの姿が、すぐに崩れ落ちてしまうことを舞子は後に知ることとなる。

舞子は気付いていた。
朱美の背後の電灯から、
それまで気づかれることになかった3匹目のシャドウが、こちらを狙っていることに。

「おねぇちゃんあぶない!!!!」
「えっ?」

遅すぎた。

舞子が叫んだ後、黒い塊が朱美の顔にボトリと落ちる。

「!? ん、んむぅ!?」

粘性の黒い塊は朱美の顔を一瞬で覆った。
そのシャドウは先ほどのシャドウより身体の透明度が高く、
驚き、苦悶する朱美の顔が舞子にもはっきり見えた。

「お、おねぇちゃん!!」
「むっ、んむっ、んんーーーーーーーっ!!!!」

朱美は苦しみもがき、身体を振り回してシャドウを引き剥がそうとするが全く剥がれる気配はない。
気持ち悪さ、息苦しさが朱美の身体を支配し、彼女の身体から大量の汗が吹き出す。
手で引き剥がそうとしても、純白の手袋を汚すだけに終わった。

「ん、んむぅ、ん゛っ………」
「お、おねぇちゃん! そんなやつにまけないで!!」

次第に呻き声も弱々しくなっていく朱美を舞子は必死で鼓舞するが、耳を塞がれている彼女にそれが届くことは無い。
やがて朱美の足がふらつき始め、膝がガクガクと震え始める。

「んんぅ…………」

朱美はとうとう意識を失い、足をがに股に開いて仰向けに倒れた。

「お、おねぇちゃーーーーーん!!!!」
「………」

舞子の叫びんだ後、朱美の身体がピクピクと小刻みに痙攣した。
その後顔にへばりついていたシャドウが朱美から離れ、彼女の首の方へと動いた。
塞がれていた彼女の口から大量の唾液が零れ出る。

「ひっ……」

舞子は瞳を潤ませ、次は自分の番かと身震いする。

だが、シャドウは意外な行動に出た。スライム状の怪物は朱美の膨らんだ胸の辺り迄来ると―

バチィ!!

「!?」

突如、放電した。
電気によるショックのせいか、朱美の身体はビクンと反り返る。図らずもハイレグの鎧に包まれた股間を、舞子の方に見せつけるような形で。
その光景に舞子も驚いて後ずさりする。

「……かはっ!? げほっ、ごほっ……」
「お、おねぇちゃん!?」

突然目を覚ました朱美を見て舞子は再び驚く。
乱暴に蘇生された朱美は激しく咳き込み、道路に彼女の唾液が飛び散る。

「かはっ、はぁ、はぁ、はぁ………」
「だ、だいじょうぶ!?」

だが、蘇生された彼女は荒々しく呼吸をするだけで全く動く事が出来なかった。
窒息から回復したばかりの身体では、うまく力を入れることが出来ない。

「くっ、ま、またっ……!!」

シャドウは我が物顔で、再び朱美の顔の方へと向かった。
先程までの苦しさと粘ついた感触を思い出し、朱美は必死でもがこうとするが、震える手足が動くことはなかった。

そして、再び朱美は受難に見舞われる。

―先程よりも激しい苦痛を伴って。

「うくっ!?」
「お、おねぇちゃん、どうしたの!?」

またもや、シャドウは意外な行動に出る。
シャドウは朱美の顔を覆うことはせず、
自らの軟体を生かして、朱美の首に巻かれた金属製の防具の隙間に入り込んだのだ。

「うぅ………あぐぅっ!?」
「お、おねぇちゃん!?」

朱美は最初気持ち悪さに悶えるだけだったが、突然ブーツに包まれた脚をばたつかせ、苦しみ始める。

シャドウが、身体の固さを変化させ朱美の首を締め始めたのだ。

「う゛あ゛ア゛あ゛ぁっ!!! ぐぎゅウ゛ぅ!?」
「ひぃ!?」

朱美の顔は見る見るうちに真っ赤になり、目を見開き、喉から絞り出すような悲鳴を上げる。
舞子はその悲鳴に、思わず恐怖し身体を竦ませる。
朱美は首に手を当てがい引き剥がそうとするも、先程と同じように無駄な抵抗に終わった。

「あう゛ウぅっ、かはァ、あう゛う゛ウ゛う゛う゛ッ!?、ゲホォ!?」

時々力が緩んでいるのか、たまに乱暴に息を吐かせられながら朱美は首を締められ続ける。
一思いに失神出来ない分、苦悶の時は長く続いた。
時間が経つに連れ脚の動きは乱れ、腕に力が入らなくなる。

先程まで無敵の強さを誇っていた朱美が、為す術もなく苦しみ喘いでいる―
舞子はその光景にすっかり怯え、尻餅をついてガタガタと震え始める。


「ア゛あ゛ぁぐグッ、ウ゛ッはァア゛ッ…………」

遂に終わりの時は来た。シャドウが止めとばかりに力を強めると朱美の脚はビクン、ビクンと跳ねた。
腕もガクガクと震え始め、次第に朱美の首から離れていき、小刻みに痙攣し始める。

「グア゛ぁッ………アウ゛ッ………」

再び、朱美は意識を失った。
だらしなく開いた口から舌を出し、白目を剥いた状態で。
先程よりも開かれた脚はピクピクと痙攣し、時々ピクンッ!!、と大きく跳ねる。

「あ……あ………」

無残な朱美の姿に、舞子はすっかり言葉を失っていた。
彼女の敗北を信じられず、ただ呆然と無様に失神した朱美の姿を眺めていた。
だが直後、更に信じられない光景が舞子の前で繰り広げられた。


チョロチョロ……


朱美の股間から、黄色い液体が流れ出る。

おもらし。

舞子とて小学校、いや幼稚園に入ってからは晒したことのない醜態。

それを、高校生の朱美が、
大人の女性の象徴である、ヒールの高い靴を履いた朱美が、
先程自分を助け出してくれた、朱美が。

舞子は、言葉で言い尽くせない程のショックを受けていた。

「ごボっ、ボっ、ごぼボぼッ」

シャドウが漸く朱美を締める力を緩めると、朱美は口から大量の泡を吐いた。
自らの体液で汚れていく朱美の醜態に、舞子の『おねぇちゃん』に対するイメージはどんどん崩れていく。

そして、壊れそうな舞子の心に訪れた更なる悲劇。

シャドウは、緩く朱美の首に巻き付いたまま―

バチバチバチバチバチバチバチィッ!!!!!!

激しくスパークする電流を放った。

「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!
 う゛あ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァァァァァァァァァァァァァァン゛!!!!!!!!」
 
先程よりも激しい電流が朱美を襲った。
激しいショックにより無理やり戻される朱美の意識。そして、響き渡る絶叫。
全身はこれでもかというほど激しく痙攣し、股間からはものすごい勢いでし尿が吹き出した。

舞子はその場から動けず、アンモニア臭のする液体を全身に浴びながらその地獄絵図を呆然と眺めていた。
『おねぇちゃん』の凄惨な悲鳴を、耳で塞ぐことも出来ずに。

「ア゛ア゛ア゛ァァァァァッ!!! ヤ、ヤメ゛ェェェェェェェェェェェェェェッ!!!!」

全身が炎で炙られるような痛み。
朱美の口から命乞いの言葉が出る。
だが、その言葉を聞いたのは何も力の無い舞子だけだった。
命乞いをする朱美の姿を、舞子は絶望と失望の入り混じった瞳で呆然と見つめていた。

「い゛ヤ゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!」

ビクンッ!! ドサァッ! ビクビクビクッ!! ビクンッ!

絶叫後、朱美の身体はこれまでにないほど大きく跳ね、その後大きな音を立てて地面に崩れ落ちた。

三度、朱美は意識を失った。
もう、電流によるショックで目覚めることも無いだろう。いや、最早生きているのかどうかさえ解らない。
白い肌や明るいブラウンの髪は焼け焦げ、全身からは黒い煙が上がっている。
スラっと伸びた肢体は絶え間なく痙攣し、それを覆う白いブーツや手袋は所々破け、防具としてもファッションとしても使い物にならなくなっていた。
彼女の股間には撒き散らされた小便の池が出来、エナメル質のブーツが焦げた匂いも相まって近寄りがたいほどの匂いを放っていた。
残されたのは、舞子一人。
助かったはずだった。何時もより素敵な『おねぇちゃん』の姿も見れたのに。
目の前に居るのは、汚物同然と化した『おねぇちゃん』の姿だった。

「……おねぇちゃん」

問いかける舞子。だが朱美は何も喋らず、ただピクピクと跳ねるのみ。

「う゛っ………ん゛っ、お゛え゛え゛え゛え゛ッ」

辛すぎる現実と耐え難い匂いのせいで、舞子は膝を付き、吐瀉物を思い切りぶちまける。
完全に壊れた舞子の心には、悲しみすら宿っていなかった。
涙はこぼれているが、これは吐瀉物と一緒に出てしまっているだけ。

ビチャ………ビチャ……

吐瀉物を掻き分けるように、朱美の首から離れたシャドウがやってきた。

もう、いいや。 

このこに、たべられてしまおう。

帰るべき場所も、尊敬する『おねぇちゃん』への幻想も失った一人の少女が選んだ道は。

怪物に、自らのを精神を差し出すことだった。

――――――――――――――――――――――――――――――――

とある病院の一室。
シャドウに精神を食われた舞子は、ここに運び込まれた。
彼女は誰の話にも応じず、眼と口をだらしなく開きながらあー、と呻くだけ。
隣のベッドには、奇跡的に一命を取り留めたものの、
全身を包帯で巻かれほぼ植物人間状態になった朱美が横たわっている。

駆けつける舞子の両親。
母親はヒステリックに泣き叫び、隣で眠る朱美に向かって呪詛の言葉を吐く。
父親がそれを制すが、それが引き金となり二人は口論を始める。

――――――――――――――――――――――――――――――――

そんな現実世界から逃げた舞子は、夢を見ていた。
黒い空間で一人泣いている舞子。そんな時、いつもどおりの制服に身を包む朱美の後ろ姿を見つけた。
可愛らしいポニーテールに、彼女であることを確信する舞子。
だが振り向いた朱美は、白目を剥き涎と小便を垂らしながら舞子に襲いかかった。
必死で逃げる舞子。朱美は追いかけるも途中で転び、地面を這いずり始める。
その光景から目を逸らし、舞子は彼方へと逃げ出し、また一人となった。


朱美も夢を見ていた。
ハイレグアーマー姿で大衆の前に磔にされ、凄まじい量の電流を浴び、小便を漏らしていた。
大衆から沸き起こる嘲笑。その中に舞子の姿が混じっているのを朱美は見逃さなかった。
『こうこうせいのくせにおもらしなんて、はずかしいよおねぇちゃん』
どんな民衆の嘲笑よりも、舞子の言葉が胸に深く突き刺さる。
やめて、やめてと懇願するも、そんな朱美に次なる電流が加えられ―

結局夢の世界にあっても、彼女達に安息が訪れることはなかった。

-END-

2015年10月7日水曜日

乖離性ミリオンアーサー 歌姫アーサー 脱がせてリョナる

乖離性ミリオンアーサーというスマホゲームの
歌姫アーサーという娘がエロイのでSS撮りまくってちょっと編集して
妄想テキスト付けてみよという企画

~生前の御姿~


「さあ、行くわよ!」
どんな過酷な旅路でも、意気揚々と楽器を手に邁進する歌姫
その姿は他の冒険者にも勇気を与えるという





「みんな……頑張って!」
神の奇蹟で、仲間たちを鼓舞する歌姫






「私だって……戦えるんだから!」
ある時は剣を振るい、ある時は魔法を駆使し戦う歌姫。
多彩な攻撃と、軽やかなステップで敵を翻弄するのが彼女の戦闘スタイルだ。

だが……。

~死亡シーン集~



「あうっ! きゃああああああぁぁぁぁっ!!!!!」
キマイラの放つ地震に巻き込まれてしまう歌姫。
為す術もなく、歌姫の華奢な身体は地割れに飲み込まれてしまう。



「あああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!!」
摂氏数百度を超える火の塊が歌姫の身体を包み込む。
後に見つかった歌姫の焼死体は損傷が酷く、
焼け残った白い履物のおかげで辛うじて彼女だと分かる、という程だった。




「くっ……ぐはぁ!?」
神の奇蹟により蘇った歌姫だったが、次の冒険で出会った騎士崩れの野盗に大苦戦。
力強い男の太刀筋に、歌姫の剣術は全く敵わなかった。


「あぁっ……ぐっ……
ま、まだっ………」
度重なる攻撃に耐えられず、歌姫は崩れ落ちる。
それでもなんとか気力を振り絞り、立ち上がろうとするが……


「あ……もう………だ、め………」

体力は尽き、歌姫は倒れて動かなくなった。
薄れ行く意識の中、彼女の身体を汚さんとする者の足音が聞こえた。
歌姫は神に慈悲を請いながら、闇の中へと身を預ける……


キャラの性格とかだいぶ改変、というか元のキャラの性格とか全く考慮してないのでそのへんはあしからずw
因みに「脱がせた」というのは、最初はピンクのドレスを着ているのですがそれだとやられた時にエロくないので脱がせた、ということです。
この衣装、あまりにもエロいので最初は課金アバターと思ってたのですが……脱がせるだけで済むなんてなんとビンボー人に優しい設計なんだ!!!

2015年9月17日木曜日

ハム子を口の中でモゴモゴしたい



「ひあぁぁぁぁぁぁ!?」
『あっ、朱美ちゃんがッ!?』

シャドウの見た目に惑わされた朱美の身体に、シャドウの巨大な舌が巻きつく。

「いやぁ! 気持ち、わる、い、あぁっ……」

金属製のハイレグアーマーは身体を守る役には立たず、唾液は鎧の隙間に入り込み、朱美の乳房や膣内を濡らしていく。
純白のブーツも手袋も、瞬く間に唾液にまみれヌラヌラとした光沢を放ち始める。

「はんっ、んっ、くあああああぁぁぁぁぁっ……」
『あ、朱美ちゃん!? どうしたの!?』

時が経つに連れ、シャドウの舌は朱美を締め付ける力を強くしていく。
舌が朱美のしなやかな肉体に食い込み、骨が軋み、激痛が朱美を襲う。顔が苦痛に歪み、強く閉じられた瞳から涙が溢れ出る。
幸い顔は舌で塞がっていないものの、強い締め付けにより呼吸は段々苦しくなり、顔が真っ赤になっていく。
そして―

「!? きゃあああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!!!」
『あ、朱美ちゃーーーーーーーーーん!!!!!』

伸びたシャドウの舌は口の中に巻き取られ、朱美ごと口の中に収まっていく…。

To Be Continued…

↑みたいなふざけた外見のシャドウに丸呑みにされちゃうハム子SS書きたい
ストレガのSSはオチは出来てるのですが、丸飲みのほうが先に完成するかもしれない…

2015年9月14日月曜日

多分続くよ、タブンネ…

いい加減新作を上げねば! だがマンネリだ!
で、ふと思い浮かんだのが『敵の組織に捕まったハム子を、敵が綴った日記で表現するのって良くね?』という天啓が!
しかもこれなら一日ごとで区切が置けるから少しずつ書いて公開できるぞ!←一番ありがたい点

因みに敵組織というのはこの二人
元ネタ知らない方はとりあえず、ハム子達と敵対するペルソナ使いであると思っていただければ幸いです。


↓タカヤ
   今回のSS は彼の日記という設定です


↓ジン



ホントはもう一人いますが時期的にそのキャラは居ないので割愛します。

では今日の分を投下

10月4日

薬の取引相手だった荒垣真次郎を殺した。
いや、正確には殺すつもりはなかった。だが私が撃とうとした、死すべき運命を背負った少年を庇い、銃弾に倒れた。
下らない末路を迎えた彼は、程なくして駆けつけた仲間達に囲まれた。

去りゆく寸前、私は垣間見た。
血溜まりに沈んだ彼に寄り添いながらも、
真紅の瞳に、涙と、私への激しい憎悪を込めて私を見る、茶髪の少女の姿を―

10月5日

どうやって場所を知り得たのか不明だが、茶髪の少女が私達の元へ来た。
薙刀を持ち、純白の靴や手袋で肢体を覆い、艶めかしい鎧に身を包んだその姿は、
まるで聖槍を携えた聖女のように思えた。
だがそれに反し、彼女の顔は復讐の鬼その物だったと私は記憶している。

彼女は絶対に許さない、と言い放ち私とジンに襲いかかってきた。
どうやら、私が殺めた荒垣と彼女は恋人同士だったようだ。
私にとって、他者の色恋沙汰などどうでもいい事だったが。

いざ戦ってみると私達は、軽装による俊敏な動きとペルソナを次々と入れ替える特異な能力に圧倒された。
だが多勢に無勢、彼女は次第に私達の攻撃を捌き切れなくなり、地に膝をついた。
至る所が破損した聖装。多量の火傷や痣により汚された白い肌。その装いはまるで白い翼を無残にももがれた天使のようだった。

苦しみ喘ぐばかりで、動かなくなった彼女に私は雷の鉄槌を食らわせた。
惨たらしく、甲高い悲鳴を上げながら彼女は倒れた。
全身を引き攣らせ、鎧の隙間から小便を垂れ流す彼女の姿に、復讐に燃える女戦士としての姿は、最早無かった。

彼女はまだ息があったが、放っておけば直に死ぬ運命だった。
だから私は捨て置こうと考えたが、ジンは言った。敵のリーダーであるなら、使いようはある、と。
それでも私にとってはどうでも良いことだったので、死なない程度に応急処置をし、後はジンに任せることにした。

10月6日

早朝、荒垣真次郎が一命を取り留めていたことを知った。
恐らく彼女も知っていたのだろう。それでも単身で私達に復讐を企てたのだから、余程彼を愛していたということか。
生憎私は、人間の愛に思いを馳せる情緒を持ち合わせていなかったが。

彼女を閉じ込めた部屋に行くと、既に目を覚ましていた。ジンはそこに居た。
手足を縛られ、武装を失っているにも関わらず、その真紅の瞳で私達を強く睨んでいた。
餓死させる訳にもいかない、とジンは食事を用意したが、彼女は首を振って断固として拒否した。
仇の施しは受けないという覚悟の現われだろう。

だが、その決意は意外にも早く崩れ去った。

―食事を取らなければ、荒垣の病室に行き、彼を殺す。

そうジンが言うと、彼女は急に態度を変えた。震えた声でそれだけはやめてと懇願し、ジンの要求を飲む。

身体をもたげ、皿に口を付け、犬のように食事をする彼女。
嗜虐欲でも刺激されたのか、ジンはそんな彼女の頭を踏みつける。彼女の方からくぐもった悲鳴が上がる。
はしたないですよ―どちらに向けたのか解らない言葉を発して私は部屋を出ようとした。

部屋から出る際にもう一度彼女の方を向くと、ジンに結った髪を掴まれ、顔を持ち上げられていた。
食べかすの付いたその顔に、うっすらと悔し涙が浮かんでいるのが、遠目で見ても分かった。


今日はここまで。
次回の分はまだ考え中……というかまだ思いつかない!!!
あんまり引っ張るのもアレなので、あと1~2回で終わらせたいです。


2015年7月22日水曜日

オレノナカノヤミガー

  久々の投稿だけど大したネタがないよ



   なんとなくムドで呪い殺されるハム子のGIF作ってみた 
   最近こういう一撃死系に嵌ってます
   外傷はないけど生命力ほとんど奪われて、涎とかおしっことか垂れ流しながら
   何も出来ないままじっくり死を待つしか無い、みたいな感じで妄想してます
   闇の力で光っぽいイメージの子がやられてるってのもいいよね 汚してるみたいで


2015年6月13日土曜日

動画鋭意製作中

今回はギガス型シャドウにボコらせる予定
今日中にできるかなー


動画撮ってた時に良い構図が拝めたので掲載


折り重なって倒れるハイレグ美女二人
複数だとシチュの幅も広がりますね


2015年6月10日水曜日

マイハム子(黒鷺朱美)設定集①

ハム子はドラクエ主人公型のいわゆる「喋らない主人公」(選択肢ではビンビン個性出てますが)なので、
自分なりのSS書く上でのハム子の設定みたいなのを考えてみたり
①なのは後で色々追記するかもということで

※以下は私が考えたオリジナル設定であり、ゲーム中の公式設定とは一切関係ありません
 あくまでゲーム内で想像できる範囲の設定にはしてるつもりですが

・名前
黒鷺朱美
由来は初代女神転生の「中島朱実」と「白鷺弓子」の名前と苗字を取ってそれぞれもじりました。
おかげで綺麗な名前になったと思います

・性格
基本ゲーム内と同じで明るく前向き
困ってる人間は放っておけない 一方自分に対して失礼な言動を取る輩は毒舌や暴力も辞さないバイオレンスな一面も
仲間意識が強く、オリ展開で仲間を洗脳されたり盾に取られたりすると弱い 仲間を傷つけられるとブチ切れますがそのせいで危険な目に合うことも
容姿は可愛いし裁縫や料理もできるけど、上記の通り割と好戦的なので、女らしさに欠けるんじゃないかと気にしているらしい

・好きな装備
薙刀。ホッケーとかラクロスのスティックも得意ですが薙刀が好き。
特に好きなのはビームナギナタ。自分の気力・体力を威力に反映するというオリジナル設定付き(某氏の絵で着想を得ました)
SS的にはハム子の残り体力を現すパロメータ的な役割も でもいちいちビームナギナタって打つのめんどくさい(笑)
薙刀は得意なのは、巖戸台に来る前に親戚がやってる古武術の道場で修行したおかげだという説を僕は支持しています

防具に関しては動きやすいものが好き。特にハイレグアーマーがお気に入り。
エロさの他に清楚さが醸しだされるおかげで、自分の女らしさを引き立ててくれるんじゃないかと内心思っているとか。
でもいやらしい目つきでガン見すると怒る(笑)

・好きなこと
日常では食べること、音楽を聞くこと、友達とのお喋りが好きな極普通の女の子
日常では露出を抑えつつ女の子らしい服装を好む 制服のスカートをあまり短くしないのもそのせい その分破れた時のギャップが(ry
好奇心が強く一人で人気のない場所に突っ込んだりすることもある
その突っ込んだ場所で襲われて…みたいな展開も書きたい

・能力
ペルソナ能力のほかは、身体能力も高い。薙刀構えて半回転ジャンプするぐらいだし。
脚が強いのでキック力も中々ある。でも成人男性とのタイマンに勝てるぐらい、ではないと思う。素人ならなんとかなるかも、ぐらい

・からだ
鍛えられているのでそこそこがっしりしている(特に脚)。少なくともひょろくはないでも肌とかは綺麗。
胸は女子高生の平均より大きめぐらい。爆乳ではない、まあ普乳ぐらいかと。

・人間関係
人を引きつける。男子からはモテ女子からは尊敬され仲間からは信頼される。
しかしやばいものも惹きつける。作中ではイケメンボーイの取り巻きの女子に目をつけられたり盗撮されたり
更に私の作品だと、憎さのあまり隙あらば命を狙われたりリョナラーに狙われる、ましてや周囲をリョナラーに目覚めさせる、ということがあるかも

・弱点
両親。幼いころに失ったから。
両親が死ぬ時の夢とか見てうなされることもあるという設定。
毎日その夢見て毎朝ゲロ吐いてる、みたいなダークな妄想するときもあります

とりあえず眠いのでここまで

2015年6月7日日曜日

修正版


色々納得イカない部分を修正!
取り込まれる時の描写は昨日より頑張ったつもり
しかしこれで動画はネタ切れのような…次はメイド服でも撮ります?w

集団レ○プ


最近なぞさんがマーヤに集団でボコられるハム子を描いて下さったので
それにインスピ受けて作ってみた動画

最初魔法少女っぽい変身演出入れてみたり
KOシーンで断末魔を何度も聞かせてみたり
最後はシャドウに取り込まれる効果音入れてみたりしました

…とまあ、妄想のおかずになるように頑張って編集したけど、
それでも妄想力がないと楽しめない動画だよ!
あとどうしても「編集してる」のが分かってしまうのも難点でしょうか
ホントはライフ表示とか消したかったんですが、キャラクター側に表示されちゃうので致し方なし


シャドウに取り込まれるハム子のでかいサイズ画像も置いときますね
でも動画見ると取り込むどころか離れていってたりw

あとチートでキャラの大きさ1.5倍にしてます
もうちょっと大きく出来ますがあんまりやるとハム子の頭が画面からはみ出てしまうので勘弁

2015年5月24日日曜日

ダブルハイレグ無残

オリボコ板で六輪廻さんという方が生み出したメリル・クロイツというキャラとハム子をコラボしてリョナってみました。
六輪廻さんといつもメリルさんを描いていらっしゃるなぞさんに多謝……!!

(↓ここから本編)
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 


「ハァ、早く帰らなきゃ……最近寝不足だし」

理知的、だがどこか少女の面影を残す声で呟きながら、真夜中の公園で一人の少女が家路を急いでいた。
彼女の名は、十 聖(となし ひじり)。またの名を魔法聖女 メリル・クロイツ。

彼女は危険な聖遺物・エメラルドグレイスにより被害を受けた者を救済する使命を負った17歳の少女である。
今日もエメラルドグレイスの反応があった男子校を調査すべく、自身の才色兼備を活かして女教師として任務をこなしていた。
女教師という身分を偽装するために履いた、慣れないハイヒールでの歩行と睡眠不足にやや苛立ちを感じながらも、彼女は帰宅を急いでいた。

(!!)

とその時、ふと気配を感じ聖は辺りを見回す。だが周囲に人の姿はなく、これといった足音なども聞こえない。

(気のせい、か…過敏になりすぎね)

聖はハイヒールの他にも、下着が透けて見えてしまう白いワイシャツ、スリットの入ったタイトなミニスカート、
更にガーターの付いた黒いストッキングを身に着けていた。
お陰で学校では普段女っ気のない場所に身を置く男子生徒の嫌らしい視線に苛まれ、不潔なものを嫌う彼女は周囲の視線にすっかり過敏になっていた。
これも身分を隠すため、我慢しなければ―聖は頭を振って再び歩き始める。

だがすぐに、聖は自分の感覚が正しかったことを知ることになる。

「痛ッ…!?」

突然、聖の首筋に痛みが走り、その理知的な顔が苦痛に歪む。
だが、直ぐにその痛みどころでは無くなってしまう。

「あ゛ッ……!!」

突然ガクン、と全身の力が抜ける。聖の身体はぐらりと揺れ、そのまま半身に倒れこんだ。
衝撃で眼鏡と、長い緑色の髪が地面に散らばる。

「あ゛う゛ッ……あ゛ひ゛ィ……ん゛ア゛ァ……」

聖のワイシャツに包まれた細い腕と、タイトスカートからチラつく尻、ストッキングで包まれた脚がビクン、ビクンと痙攣を始める。
青みが掛かった瞳は裏返り、震える口先からは舌と、大量の唾液が零れ出る。
足先にまで響く体の震えにより、聖のハイヒールは段々と彼女の足から離れていく。

「こち…第一班……麻酔銃を命……、無事捕獲……整えた……」

すると動けなくなった聖の耳に、逞しい男の声が途切れ途切れに聞こえてきた。

(だ……れ……?)

自分の身に起こったことより男のことを気にし始める聖だったが、
それを確かめるすべもなく、彼女の意識は闇に溶けていった。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――              




同時刻、とある都市の路地裏にて―

「がハッ!?」

夜遅くに制服姿のまま、路地裏で佇む少女が男に襲われていた。
男は拳を、制服の黒いブレザーとスカートの間から覗く少女の腹部にめり込ませる。

「……ぁ……」

少女は息を吐き出すと目を裏返らせてゆっくりと男の腕にもたれかかる。
男が腕を引くと少女は地面に沈んだ。衝撃で少女の赤茶色のポニーテールがふわりと揺れた後、少女の体はぐったりと動かなくなった。
その直後、男の携帯がなる。通話ボタンを押すと、逞しい声が聞こえてきた。

「こちら第二班。こちらも無事に捕獲準備を整えましたよ」

男は飄々とした口調で電話に答え、足元に伸びている少女の方に目をやる。
少女の名は、黒鷺 朱美(くろさぎ あけみ)―この近くにある月光館学園高等部に通う、先日17歳になったばかりの少女だ。
一見普通の女子高生だが、彼女は夜な夜な心の力・ペルソナを用いて戦う選ばれし者でもある。
今日は路地裏にあり、彼女にだけ見える精神と時の世界にてペルソナの強化に勤しんでいたが、そこを男に狙われたのである。
朱美の意識が精神世界から現実世界に引き戻されたのも、たった一瞬の出来事だった。

「こちらもあちらも上玉…これは楽しい見せ物になりそうですねぇ…ククク……」

今宵催される恐ろしいイベントに胸を躍らせながら、男は不敵な笑みを浮かべ、朱美の身体を抱きかかえた……。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



「んっ……」

数時間後―先に目を覚ましたのは聖の方だった。
身体にしびれは残っていなかったが、頭はボンヤリとしているせいで起き上がるには少々の時間を要した。

(ここは、どこ……?)

起き上がった聖は、まず自分が居るの場所をベットの上だと認識する。
それから反時計回りに部屋を見回す―白銀に塗られた壁と低い天井、ドアはひとつ、調度品はロッカーが幾つか―
そして最後に目についたのは左手に見えるもうひとつのベット、そしてその上で半身に横たわる少女。

「この子は……?」

聖は横たわる少女を眺め、冷静に分析する―黒い制服とブレザー、足を包むハイソックス、自身と同じくらいの体躯から察するに、女子高生。
側頭部に『ⅩⅩⅡ』の形で埋め込まれたヘアピンが特徴的な、赤茶色のポニーテール。どちらかと言うと、自分とは対照的に活発な印象を受ける。
顔立ちは女である聖から見ても中々可愛らしい。

「でも、なんでこんな子が……?」

自分と同じ場所に寝かされたということは、恐らく彼女も何らかの事件に巻き込まれたのだろう。だが、彼女からは普通の女子高生という印象しか受けない。
単に女子高生を狙っているのか? でも自分はその身分を隠しているはず……。
などと、考えをまとめているうちに、聖の右側からドアノブが回る音がした。

「!!」

慌ててドアの方を向き身構えると、ドアの向こうから角刈りにサングラス、黒いスーツといういかにもな風体の男がやってきていた。

「……もう片方はまだか?」
「んうっ……」

男が言葉を発した直後、ベッドの上の少女から微かに声が漏れた。
そして、ゆっくりと少女のまぶたの奥から真紅の瞳が姿を現す。

「ここは……!? だ、誰ッ!?」
「落ち着いて、私は敵じゃないわ」
「えっ?………っ!?」

少女は聖と目が合うとガバっと飛び起きたが、聖は冷静に彼女を諭した。
少女はそのまま辺りをキョロキョロと見回すと、黒服の男を見つけ、顔をこわばらせる。

「十聖と黒鷺朱美、だったな……」

男は低い声でそう呟くと、ゆっくりと二人の方へ歩み寄る。
どうやら片端に居る少女の名は黒鷺朱美というらしい。
聖は冷静に問いただす。

「私、あと彼女の名前も知ってるなんて……あなた何者なの?」
「ある催しに従事するスタッフ、とでも言っておこうか……メリル・クロイツ」
「ッ!? な、なぜその名前をッ!?」

裏の名前を言い当てられ、聖は思わす狼狽してしまう。
朱美は二人のやりとりを、訳が分からなという様子で目をパチクリさせながら眺めている。

「今からお前たちには、リングの上である男と2対1で戦ってもらう……
 逃げようなどとは思うな……警備体制は万全だ。生きてここを出たくば勝ってみせろ」

男の身勝手な言い分に、正義感の強い聖は激昂する。

「ど、どうしてそんなことをしなければならないの!? この子まで巻き込んで!!」
「壇上に上がれば分かる。俺の仲間の口煩い男が説明してくれるだろう……」

男は淡々と返すと、親指でロッカーの方を指した。

「黒鷺朱美、お前の戦闘服はそちらに入っている。必ず着替えてから来い。
 メリル・クロイツの方は……自前で変身できるはずだな。そちらもそれを済ませてから来い」
「へ、変身のことまで……!?」
「我々は催しのためなら調査を怠らない……そこの黒鷺朱美はペルソナ使いだったな」
「え、なんで知っているの!?」

聖も朱美も、自らが普段公にしていない、いや出来ない正体をを次々と言い当てられ動揺する。

「お前達の住処や周辺人物も割り出せている……下手な行動は慎むことだな。
 ドアを出て左へ行けばステージがある。試合は30分後だ。では、待っている。」

男は必要なことだけを告げると、踵を返して部屋を出て行ってしまった。

「……何者なの、一体……」
「えっと……くろいつさん、でしたっけ?」

聖が思案していると、朱美がおずおずと話しかけてきた。

「……本当の名は十聖……いや、もうメリルでいいわ。
 あと敬語じゃなくていいわよ。同い年みたいだし」
「えっ……そんな先生みたいな恰好なのに?」
「これは、ちょっと事情があって…本当は高校生よ」

聖―いやメリルは淡々と、だが警戒を解くために顔を緩めて、朱美の質問に答える。そして逆に質問をした。

「あなたも、戦えるの?」
「あ、えっと、うん。ペルソナっていうもう一人の自分を呼び出して、その力で戦うの。
 ……あ、私の名前言ってなかったね。私は黒鷺朱美、よろしく!」
「ふふ、よろしく黒鷺さん」

二人はお互いに手を差し出し、笑顔で握手を交わす。

「それで……そのペルソナというのは、召喚魔法みたいなものかしら?」
「んー、まあそんな感じかな。メリルさんは?」
「私は、えっと……あんまり人前で話したくはないのだけれど、メリル・クロイツというその……魔法、聖女になって戦うの」

メリルは魔法聖女、という恥ずかしいフレーズを出したことで呆れられるかと思っていたが、朱美の目は逆に輝いていた。

「すごい……テレビの中だけじゃなくて、本当に居るんだ、そういう人……」
「あ、ありがとう……私も最初は信じられなかったけれど……」

メリルが照れながらそう話すと、ロッカーの方へ顔を向ける。

「あの中に、あなたの装備が入ってるのね?」
「うん、そうそ……!!」
「どうしたの?」

突然ハッとした表情をする朱美に、メリルは驚いた。

「えっと……その、戦闘服なんだけど、結構、人前じゃ恥ずかしいというか……」
「そ……そうなの? まあ、私も人のことは言えないんだけど……
 じゃあこうしましょう? お互い、着替えの時だけは姿を見ないってことで……」
「う、うん! そのほうが助かる……」

朱美はあっさりメリルの提案を受け入れる。そして二人はお互い、ロッカーの前と部屋の隅へ別れ背を向けて着替えることとなった。

「ハァー、やっぱりこれだったか……」

朱美はロッカーの中装備をを見て、重い溜息をついた。
彼女の装備はハイレグアーマー。銀色の胸パッドと白いハイレグの鎧で必要最低限な部分だけ覆った胴部に、
銀色に輝く金属の覆いが付いた白い長手袋、同じく覆いと、銀色のハイヒールが先についた白いサイハイブーツ、
そして、それぞれ首と頭を防護する鋼鉄のチョーカーとカチューシャで構成されている。

朱美はちらと後ろを振り返り、部屋の隅に居るメリルの方を見る。彼女は壁のほうを向いて何やら呟いているようだ。
それを確認すると、朱美はブレザーを脱ぎ、リボンを外し、ブラウスとスカート、ソックス、そして下着と次々と脱いでいく。
そして一糸まとわぬ姿にハイレグ型の鎧を付け、ブーツを履き、手袋をはめ、仕上げにチョーカーとカチューシャを付けた。

「まさか、これを人前でやるなんてね……」

一方、メリルの方は懐に隠してあった校章(正体は魔法杖だが)を取り出すと、その場でくるくると踊りだす。
すると、淡いエメラルグリーンの光が彼女の身体を包みこむ。彼女のワイシャツが、タイトスカートが、ガーターストッキングが、そして下着が―溶けるように消え、先程の朱美と同じように全裸となる。
やがて校章は2つの藍色の珠が付いた魔法杖の形を取り、フリルの付いた白いレオタードが、白い膝丈のブーツが、紫色の短いオープンフィンガーグローブ、そして膝や肩、頭を覆う紫色で十字架の刻まれたプロテクターが次々と彼女の身体に装着される。
こうして―十聖は魔法聖女 メリル・クロイツと変身を遂げた。

「あー……終わった?」
「え、ええ。」

彼女らはそう言うと、互いに顔を見合わせた。
白を基調とした衣装に露出した肩、太腿、臀部…差異はあれど二人の衣装には共通点も多かった。

「メリルさんのも、なんかスゴイね……」
「あ、あなたも中々よ……ま、まあこれから戦うわけだし、こんなことで挫けてはいられないわ」
「そ、そうだよね!」

お互いに複雑な顔をしながら喋っていると、突然天井の方からアナウンスが聞こえてくる。
声は、先ほどの黒服のものだった。

『どうやら着替えは済んだようだな。予定より早いが、試合を始めてしまうぞ。早く上がって来い』

それだけ告げて、アナウンスは鳴り止んだ。

「ま、まさか着替え見られてる……!?」

顔を紅潮させてうろたえるメリルに

「もう、気にしたら負けよ……戦いにも、絶対に負けられないわ。
 あんな卑劣な奴らは許せないし、それに、私達の大切な人のためにも」
「……!!」

『お前達の住処や周辺人物も割り出せている……下手な行動は慎むことだな。』

メリルも朱美も、先程の男の言葉を思い出していた―負ければ、自分達が危険な目に遭うだけでは済まない。
それぞれ学校で関わった、大切な友人達を思い浮かべながら自らの瞳を決意の色に染めていく。
もはや彼女達は格好に恥じらう乙女ではなく、立派な決意を宿した女戦士の顔になっていた。

「…行こう、メリルさん!」
「黒鷺さん、よろしく頼むわ!!」

お互いに顔を見合わせそう言うと、彼女達は直ぐに部屋を出て廊下を駆け出した。
一刻も早く、不届き者どもが待つ試合会場へ赴くために。



――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



会場を訪れたメリル達が見たものは、割れんばかりの歓声、眩しすぎるほどに照りつけるライトが作り出す異様な空間―
目の前には観客席で挟みこまれた、固いクッションで作られた道。その先には、ボクシングやプロレスでお馴染みのリングが置いてある。
奥には、会場に点在するカメラから出力される映像を映し出す大型スクリーンが置かれており、様々な視点から空のリングが映しだされている。
呼ばれるまで入り口で待つように指示されたメリル達は、近くの観客席から全力で嫌らしい視線を注がれていたが、試合への決意を固めていた彼女達は気にもしない。

「……黒鷺さん、ちょっといいかしら?」

メリルは、朱美の方へ耳打ちする。

「何?」
「あなた、ペルソナで身体能力を強化するということはできるの?」
「できるけど……どうして?」

朱美が問うと、メリルはリングの方を小さく指差す。

「あれ、格闘技のリングよね……何か、嫌な予感がするの。
 試合が始まったら、お互いに身体能力を強化しましょう。魔法に頼らなくてもいいように」
「わ、分かった……」

朱美が頷くと、お喋りは終わりとばかりに会場に飄々とした声のアナウンスが響きわたった。

「さぁー皆さん本日もやってまいりました!! 我がWREが贈るビッグ・マッチ!!!
 本日もかわい~い女の子を取り揃えて見事開催に漕ぎ着けました!!!」

アナウンスに会場全体が湧き、観客たちの歓声はより一層厚いものとなる。この会場で渋い顔をしているのは恐らくメリルと朱美の二人だけだろう。

「それではッ! 本日の挑戦者はこの方ッ!!!
 世のため人のため、この世の悪と戦う正義の女子高生コンビ!!!
 魔法聖女のメリル・クロイツちゃんと、心の力・ペルソナ使いの黒鷺朱美ちゃんだァーーーーーーーーーッ!!!!!!」

高らかに二人の名が叫ばれると、カッという音と共に二人へスポットライトが当たる。
更に艶かしい姿の二人がスクリーンに映しだされると、会場は更にヒートアップの様相を見せる。
当然、二人はアイドルのように可愛らしく声援に応えるわけでもなく、笑顔も見せずただ真っ直ぐにリングの方へと歩いて行く。

「さあ皆さんご覧下さいッ、白くてセクシーで、それでいて清楚な格好のこの二人!!
 ……このあと無様な姿になるかもしれないと思うと、ゾクゾクしちゃいますよねェ!?」

司会の男は前半は朗々と、後半は声を低くして叫び、会場を大いに湧かせる。
盛り上がる観客の様子をメリルは溜息を付いて俯きながら、朱美は眉を吊り上げて怒りながら眺めていた。

「さてさて、皆さん待ちきれないという様子なので早速対戦相手をお呼びいたしましょう!!
 では……神城ソウジ君、カモン!!」

司会がパチンと指を鳴らすと、メリル達が入ってきた方向とは逆から車椅子に乗った男子が運ばれてくる。

「え、あれが対戦相手……?」

車椅子に乗った男子が、二人の男の手によってリングの上に運ばれる。
その男子は、まるで薬漬けの廃人のように眼や口をだらしなく開いて、脱力しており試合どころかまともに立って歩くことすらままならなそうだった。
だが、朱美の方はというととても驚いた様子で、

「か、影人間……!?」
「!? 知っているの?」
「うん、私達が戦っているシャドウって化物に、普通の人が襲われると
 精神を食われてああなっちゃうの…… しかもあの制服、私の学校のだ……!!!」
「なんですって……!? でもなんでそんな状態の人を連れてきたのかしら……
 !! まさか!」

何も戦闘能力のない人間が、突然凄まじい力を手に入れる―
車椅子の男の手には、メリルがよく知っている『あの宝石』が握られていた。

「エメラルドグレイス!!」
「え、何それ?」
「さ、そこのキミ!! YOUの欲望を解放しちゃってチョウダイ!!!!」
「や、やめなさい!!」

メリルは慌てて駆け寄ろうとするが、間一髪、遅かった。男子生徒の身体が凄まじい閃光に包まれる。

「きゃっ!!」
「くっ…間に合わなかった……」

光はより一層輝きを増し、男のほうからは肉体が意思を持って蠢いているような気持ち悪い音が聞こえ始める。
男の筋肉は膨れ上がり、背中からは触手のようなものが何本も生え始める。

「うおおおおおおおおおおおおおッ!!!!!!!!!!!」

先ほどの無気力な様子からは想像できない雄叫びを上げて、男子生徒―神城ソウジだったものは変身を終えた。
やがて、光は小さくなりソウジはゆっくりとその姿を表した。

『ククク……素晴らしい……身体に力が漲るぞ!!!
 生まれ変わった俺の力……お前達を屈服させられるかどうか、早速試してみるかぁ!! フハハハハハ!!!!』

ソウジは茶に変色した筋骨隆々の身体を眺めながら言った。
顔も先ほどの覇気のない様子からは想像もつかないほどの形相となっており、最早人間の原型をとどめていないほどに目は細く釣り上がり、エメラルドグリーンの不気味な光を放っている。
口からは二本の鋭利な牙が生え、筋肉溢れる身体からは吸盤のついた触手が背中に何本も生えている。
腰には褌を締め日本刀を腰からぶら下げているが、そんなものは飾りだと言わんばかりに、ソウジはそれをへし折ってしまった。

「ゆ……」
「許せない………!!!」

一方メリル達は、守るべき人々がこんな残酷な仕打ちに晒されていることを目の当たりにし、激しい怒りを覚えていた。

「黒鷺さん……絶対勝つわよ!!!」
「うんっ……!!」

絶対に、負けられない―彼女の心に去来したものは一緒だった。言葉をかわした瞬間、試合のゴングも高く鳴り響いた。
朱美はペルソナの召喚器を頭にあてがい、メリルは魔法杖を高く掲げる―

「ベストフレンド!!!」

朱美が叫ぶと、ヒトデとエイの形をした怪物たちが現われ、朱美の身体を暖かな光で包み込む。
そして、朱美は自分の身体に力が湧き上がるのを感じていた―筋力、瞬発力が引き上げられ、攻撃、防御、スピード、全ての能力が引き上げられる。
その証としてか、彼女の身体は金色のオーラに包まれる。

「はあぁ……ッ!!」

一方メリルも魔法中のエネルギーを身体に注ぎ込み、変身によって強化された脚力、防御力、知能を更に万全なものとする。
彼女もまた、朱美とは対照的な銀色のオーラを放っていた。

『小癪なぁ!!』

だが、ソウジは冷静だった。彼は触手を彼女らの手を目掛けて勢い良く伸ばす。

「くっ!!」
「あっ!!」

召喚器と魔法杖が、彼女たちの手を離れ観客席の手前にあるマットへと落ちてしまう。

『クク…これで力は使えまい。一巻の終わりだな』
「それはどうかしら?……やあぁッ!!!」

だが一方、対するメリルはもっと冷静だった。この展開をある程度予想した彼女は、強化された脚による回し蹴りをソウジの胴目掛けて放つ。

『ぐふぅ!?』

その破壊力は、ソウジの鍛えあげられた肉体をへこませるほどだった。魔法杖は消えても、強化した身体能力は消えないのだ。
メリルの読みによって一杯食わされたソウジは、顔に動揺の色を滲ませる。

「せやぁぁぁぁぁ!!!」
『!! うごぉう!?』

今度は、朱美の放った強烈なストレートがソウジの顔面を捉え、口から唾液を飛び散らせる。

『ぐぐっ……うあぁっ……!!!』
「ふぅ……あなたたち、よく聞きなさい。こんな茶番はもう終わりよ」
「ぐぬぬぅ……!!」

ソウジがうずくまったのを確認すると、メリルは観客席に向かって冷めた様子のを放つ。
朱美の方もどうだと言わんばかりに腕組をしながら、観客席の方を眺めている。
騒がしかった会場は静まり返り、司会者の悔しさを滲ませた声が会場内に響く。

「さあ、朱美さん、とどめよ! 次の一撃で目を覚ますはず!!」
「よしきたっ!!」

とどめを刺さんと、メリルと朱美はそれぞれ反対を向きながらワイヤーロープの方へと走りだす。

「ハアァァァァァァッ!!!」
「ウオォォォォォォッ!!!」

ぐにゃりと曲がったワイヤーロープの反発を利用して、彼女らはソウジを挟撃せんとした。
ソウジはよろめきながらも何とか立ち上がっていたが、凄まじい勢いで駆け寄る彼女らを避けることなど到底出来そうもない。

と、この瞬間は誰もが思っていた。

『フフッ……』

ソウジ一人を、除いて。

『おりゃああああああああああああああッ!!!!!!!!!!』

屈伸し、遥か上空へ飛び上がる―この動作をソウジは、コンマ一秒のうちにやってのけた。

『フハハハハハハ!!!!』
「なっ!?」
「し、しまっ……」

すんでのところで目標に逃げられる二人。
先ほどのやられぶりは演技だったのか?そう思う間も、減速する暇も彼女らには与えられなかった。

「オ゛ッ!?」
「ア゛ッ!?」

メリルと朱美は、思いっきり正面からぶつかってしまう。朱美のハイレグアーマーの胸甲にメリルの胸は押し潰され、メリルの脚が朱美の股間を強打する。

「オ゛ッ……オ゛ォッ……!!」
「ンア゛ァッ!!!………ア゛ァ………」

メリルは激しく痛む胸を抑えうつ伏せに、朱美は股間を抑えながら仰向けに倒れこんだ。
強化された身体能力が仇となり、ぶつかり合った力はお互いの急所を著しく傷つけていた。
地を転がり、苦悶の表情を浮かべながら喘ぐ二人の姿は大きなスクリーンに映し出され、お通夜状態だった会場が再び活気を取り戻す。

『まだだ……もっと傷付け合ってもらうぞ』
「くはっ!」
「ひゃうっ!?」

ソウジはリングマットを触手で叩きつけ、二人の体を宙に浮かせる。
そして、浮いた二人の体を別の触手で巻きつけ、持ち上げる。

「な、何をっ……!!」
「は、離せぇ……!!」

まだ痛みが残る身体を必死でバタつかせるが、二人の身体に巻き付いた触手はびくともしない。
そして、ソウジはそれぞれの触手を大きく振りかぶり―激しく叩き合わせる。

「がぶっ!!」
「ぶべぇ!!」

すると、メリルと朱美の顔面が正面からぶつかりあった。
互いの鼻骨に大きな衝撃が走り、二人の液体から赤いものが滴り落ちる。

「がっ……あっ……」
「も、もうやめ……」
『クハハハ……どんどん行くぞぉ!!』

今度は触手がねじれ、二人の体が宙吊りになる。

「や、やめ……げほぉあ!!」
「がふぅあ!!」

二人は背中合わせにぶつかり合い、激しく噎せ返る。
朱美の剥き出しの肩甲骨のラインに大きな痣が広がり、メリルの背には朱美がつけている金属のブラが喰いこんだ後がくっきりと残っていた。

『どうだぁ、味方の身体に傷つけられる気分はぁ!?』
「あごぉっ!? お゛っ、お゛うっ……」
「ぐぶぅあ゛っ!? あ゛う゛っ、んア゛ァ………」

更に、朱美の脚がメリルの頭部に、続いてメリルの脚が朱美の頭にぶつけられる。
頭部に大きな衝撃を受け、二人の意識がスッと飛びそうになる。それを裏付けるかのごとく、二人の目は白目を剥き始めていた。

「ほお゛ぉう゛っ、ご、ごんなどごで……」
「あ゛う゛ぅ、まげで、だまるがぁ………」

それでも、二人は気丈に意識を保っていた。眼から涙がこぼれ、顔が腫れ、鼻血を垂らし―女子高生にあるまじき無様な姿となっても、
そんな姿がスクリーンに映し出され、会場内から笑いが湧き上がったとしても、彼女たちは諦めなかった。
もし、ソウジが疲労し触手から一旦開放されるとしたら、その時―反撃のチャンスは訪れる。

『ほう、まだ耐える余力が残っているとは……だが無駄だ無駄だァ!!!』

だが、ソウジの体力はまだ残っていた。いや、正確には彼は強化された彼女らの肉体を利用して攻撃しているにすぎないので、
少ないスタミナ消費で相手に大きなダメージを与えることができているのだ。

「ごほっ! がうっ! うあっ! うああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
「げふぅお゛!? ごふぅ!? うぐああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」

それを誇示するかのごとく、ソウジは触手を激しく動かし彼女らの身体を無茶苦茶に叩き合わせた。
お互いの頭が、肩が、脚が、顔が、身体の至る所がぶつかり合い、全身がどんどん痣だらけになっていく。
意識を朦朧とさせていた彼女らの口から、大きな悲鳴が絞り出される度に会場は大きく湧き上がり、司会の男の実況もヒートアップした。

「う………うぅ……………」
「………ぁ…………………」

30秒程すると、メリルも朱美も露出した肌の部分がことごとく赤黒く染まるほどの酷い有様となっていた。
目は僅かしか開いておらず、誰がどう見ても満身創痍な状態なのは明らかで、身体を包むオーラもかなり弱々しいものとなっていた。それがまた、会場をより一層盛り上がらせる。

『ちっ、ちょっと力を使いすぎたか……』

と、ここでソウジも息を切らし、足がふらつき始める。
いくら使うスタミナが少ないとはいえ、調子に乗ってまだ慣れきっていない身体を動かしたので、流石に疲れてしまったのだ。

だが、突然メリルに巻き付いていた触手が解かれる。

「あっ……」

メリルの身体が開放され、リングの上で仰向けに転がった。
久方ぶりに開放された彼女は、軽く地面を転がるだけでも激痛を感じるほどのダメージを受けていた。

(ま、まだ……うごけ、る………)

それでも、落ち着いて状況を見る。ソウジは流石に疲れてしまったのか、肩で息をしたまま動かないでいる。
まだ魔法杖が、リングの外へ残っている筈。そうすれば残りの力で魔法を放ち、勝つ見込みがある。

「ぐぐっ………」

傷ついた身体に鞭打ち、なんとかメリルはリングの外へ転がろうとする。

(メリルさん……私のことはいいから、杖を……!)

一方、縛られたままの朱美もぼやけた視界の中で、メリルの動きを見ていた。

「んっ……くあぁっ……」

彼女もボロボロの身体を、激痛に悶えながらも必死でよじらせ、ソウジの注意を引こうとする。

だが、ソウジは彼女たちが考えているより中々根性のある男であった。

「うおりゃあああああああああああああっ!!!!!」
「!?」

彼は、朱美の身体を再び高く持ち上げ、触手をねじり逆さにくるんと裏返す。

「あうぅ……」
「あ、朱美さん……っ!」

メリルは朱美の身体を案じるが、今の彼女ではどうすることも出来ない。
魔法杖の確保を優先し、彼女はなんとか上体を少しだけ起こし、動こうとしていた。

だが、ソウジの狙いはメリルの方だった。

「せぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいっ!!!!!」
「!! う、うそっ……!!」

ソウジはメリルの身体目掛けて、朱美の身体に振り下ろす。
動きの鈍いメリルは当然避けることも出来ず、金属のカチューシャを被った朱美の頭が、メリルの腹部に直撃する。

「ぐぶぅお゛う゛お゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛ェェェェェェェェェェェェェェッ!!!!!!!!!!!!!」
「ん゛ン゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!!!!!!!!」

カチューシャによって威力が増大した朱美の頭がメリルの腹部へと深くめり込む。メリルの口から吐瀉物が噴水のように撒き散らされ、衝撃で手足が上へと攣り上がる。
一方朱美の方も凄まじい衝撃を受け、女子高生のものは思えないほどの凄まじい叫び声が喉の奥から搾り出された。
そして―彼女たちの限界を示すのかごとく、身体を覆っていたオーラが完全に消えた。

『……っとと。さ、流石に限界近いな……はは、でもコレでもう動けねぇだろ』

ソウジの触手から朱美も開放され、ごろりと床を転がる。ソウジはそれで安堵したのか、マットの上へ座り込んで倒れた二人の様子を眺めていた。

「ごぶっ、ごぼっ、かふっ……」

メリルは体をビクビク震わせて、未だに口から血反吐混じりの吐瀉物を撒き散らしていた。
撒き散らされた吐瀉物が、顔と、白いコスチュームを汚らしい色に染め上げていた。
股間の方には吐瀉物が届いていない代わりに、黄色い染みがじんわりと広がっている。

「ウ゛ア゛ァッ……ぁ……」

一方、頭部と首の神経に重大なダメージを負った朱美はその体を激しく痙攣させていた。
触手から開放されて仰向けに転がったかと思うと、いきなり左半身を攣らせ頭部を支えにしながら身体がエビ反りにし、脚がガニ股に開く。
しかも身体を反らせた瞬間、ハイレグの股間から噴水のように黄色い尿が溢れ出てしまう。この瞬間はスクリーンに映し出され、観客は大いに爆笑した。
エビ反りが終わったあとでも痙攣は小刻みに続き、白い手袋とブーツに包まれた肢体もガクガクと震えていた。

「KO!!!!!!!完全なるKOです!!!!
 いやあ、一次はどうなることかと思いましたが、見事ハイレグの天使たちの無様な姿が見れましたね!!!」

二人が白目を剥き完全に失神したのを確認すると、司会者は会場の方に出てきて観客たちに語りかけた。

『おいおっさん、もういいか。ちっと疲れちまったんでな……』
「え、そうですか。でももう少し働いていただければお給金弾みますけど……」
『ん? 本当か?』
「ちょっと会場を盛り上げてくれるだけでもいいんで……」
『そうかい……しゃあねえな。』

そう言うとソウジは未だに痙攣を続ける朱美の身体を担ぎ、メリルの方を足で蹴ってうつ伏せの体勢にする。
リングを転がったことで、メリルの全身にまんべんなく吐瀉物が付着してしまった。

『おらっ』

ソウジはグチャグチャに汚れたメリルの背に、朱美をうつ伏せの状態で乗せた。
そのまま彼女らの横へ行き、緑と赤茶色の髪を手でひっつかんで宙ぶらりんの状態にする。

『なんか嫌な感触すんなぁ……まあ我慢我慢』

手を襲うべたついた感触に嫌悪を示しながらも、ソウジは二人の身体をまるごと包むように触手を巻かせた。
そして―それを持ち上げ、背中合わせになった彼女らを観客が間近で見えるように、触手をリングの外へ伸ばして見せた。

『よしお前ら、じっくり鑑賞しやがれ!!』

数十分前まで純白の天使だった彼女らが、ただの汚物の二人と成り果てた姿を間近で見ることの出来た観客たちは興奮した様子で次々と声を上げる。

「ギャハハハハハハ!!!何だあれwwww」
「きったねーなぁオイ!!!」
「うぉ、ちょっと、こっちにおしっことゲロかかってきたんですけど!!!!」

あるものは笑いながら、あるものは怒りながら宙を浮く彼女らを眺めていた。シャッターを切る音も鳴り止まない。

メリルと朱美は体を震わせ、汚物を撒き散らし、
何の抵抗の出来ないまま、白目を向いた無様な姿を晒すしかなかった……。

―おわり―


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(↑ここまで本編)

【あとがき】

如何だったでしょうか? せっかくのコラボなのでお互いの身体をぶつけてリョナるという謎の発想で書きましたが……
ものすごく急いで書いたので色々と盛り込み不足ですが……ちゃんとリョナる側の相手を想像させられているだろうか…それが不安(というわけでこれは下でちょっと補足を)
あと一応色々研究させてもらいましたが、メリルさんのキャラコレでいいんだろうか……分析能力とか全く出せてませんねすいません
あと無気力症患者はエメラルドグレイスを発動させられるのだろうか……
でも、始めてメリルさんを書けたのは嬉しかったです 前から好きだったオリキャラさんなので…!!

【今回のアイデア元】


変異後ソウジくんのグラはこんなかんじをイメージしてます



この技そのまま、というわけではありませんがこのキャプから今回のトドメと痙攣ポーズを思いつきました(画質悪いのはご了承を。あと技は上そのままというわけでもないですね、ハイ)
とりあえず前回の記事に引き続き鉄拳の仰け反りはエロいということを言いたかった。
というかこのアリサのコス的にメリルさんにさせるべきだったのではちょっと後悔…orz

最後に、重ねてになりますがキャラを使わせていただいた六輪廻さんと、中間連絡をしていただいたなぞさんにはこの場を借りてお礼申し上げます。
あと最後まで読んでくれた方もありがとうございました!